全作品インデックス
ミステリー作家への登竜門

江戸川乱歩賞 歴代受賞作一覧

第3回(1957年)〜第71回(2025年)の全78作。Kindle版は68作。本屋大賞とも重なる1作 ↓

2020年代 8作

第70回
2024年
遊廓島心中譚霜月流
『遊廓島心中譚』の表紙
霜月流 著

幕末の横浜にあった港崎遊廓が舞台です。父の無実を明かすために遊女になった町娘の伊佐と、姉の心中をきっかけに本当の愛を探しはじめた鏡。2人の女性の物語が交互に語られ、イギリス海軍の将校メイソンとの関わりが、事件を解く鍵になっていきます。

第68回
2022年
此の世の果ての殺人荒木あかね
『此の世の果ての殺人』の表紙
荒木あかね 著

小惑星「テロス」が日本に衝突することが分かり、世の中は混乱しています。そんな中でも、23歳の小春は福岡の自動車教習所に通い続けていました。ある日、教官のイサガワと教習をしていると、教習車のトランクから女性の遺体が見つかります。

第67回
2021年
北緯43度のコールドケース伏尾美紀
『北緯43度のコールドケース』の表紙
伏尾美紀 著

博士号を持ちながら、30歳で北海道警察に入った沢村依理子。5年前に起きた未解決の誘拐事件で、被害者の遺体が見つかったことから、事件はふたたび動き出します。やがて捜査資料が外に漏れ、沢村自身が疑われることになります。

第67回
2021年
老虎残夢桃野雑派
『老虎残夢』の表紙
桃野雑派 著

南宋の時代の中国。武術の達人・梁泰隆と、弟子の蒼紫苑、養女の恋華が、湖に浮かぶ楼閣で暮らしています。ある日、師匠が密室の中で死んでいるのが見つかり、紫苑は真相を突きとめようとします。武侠小説の形を借りた本格ミステリーです。

第66回
2020年
わたしが消える佐野広実
『わたしが消える』の表紙
佐野広実 著

元刑事の藤巻は、軽い認知障害があると診断されます。そんな折、介護施設の前に置き去りにされた身元の分からない老人について、娘から調べてほしいと頼まれます。記憶が失われていく不安と向き合いながら、藤巻は老人の過去を追いかけていきます。

2010年代 10作

受賞作なし:第63回(2017年)

2000年代 13作

第55回
2009年
プリズン・トリック遠藤武文
『プリズン・トリック』の表紙
遠藤武文 著

市原の交通刑務所の中で、受刑者のひとりが殺されます。遺体は、奇妙な「前へならえ」の姿勢をとっていました。同じころ、別の受刑者が刑務所から姿を消します。塀の中の密室で起きた事件は、やがて外の世界の思わぬ出来事へとつながっていきます。

第54回
2008年
誘拐児翔田寛
『誘拐児』の表紙
翔田寛 著

昭和21年の夏、東京・成城に住む実業家の5歳の息子が誘拐されます。犯人は身代金を手にしたあと、子どもを連れたまま姿を消し、事件は解決しませんでした。それから15年後、ある殺人事件をきっかけに、あの誘拐事件がふたたび動き出します。

第47回
2001年
13階段高野和明
『13階段』の表紙
高野和明 著

死刑囚の樹原亮は、事件が起きた時間の記憶を失っています。その無実を証明するため、刑務官の南郷と、前科を背負った青年・三上が調査を始めます。刑が執行されるまでの時間は限られていて、手がかりは死刑囚がかすかに思い出した「階段」の記憶だけでした。

第46回
2000年
脳男首藤瓜於
『脳男』の表紙
首藤瓜於 著

連続爆弾事件の犯人のアジトで、ひとりの男が捕まります。鈴木一郎と名のるその男には、感情というものがまったくないようでした。精神科医の鷲谷真梨子は精神鑑定を受け持ち、男の正体を探ろうとします。そんな中、病院に爆弾が仕掛けられます。

1990年代 13作

第44回
1998年
Twelve Y.O.福井晴敏
『Twelve Y.O.』の表紙
福井晴敏 著

自衛隊の勧誘員として鬱屈した日々を送る平貫太郎の前に、元自衛官の東馬修一が現れます。そのころアメリカ国防総省は、「12(トゥエルブ)」と名のる何者かに脅されていました。強力なコンピュータウイルスと、謎の兵器「ウルマ」。

第44回
1998年
果つる底なき池井戸潤
『果つる底なき』の表紙
池井戸潤 著

銀行員の伊木は、債権回収を担当していた同僚の坂本が、アレルギーのショックで急死したことに疑問を抱きます。坂本は、伊木のかつての恋人・曜子の夫でもありました。伊木は坂本の仕事の跡をたどりながら、銀行の中に隠された暗部に踏みこんでいきます。

第43回
1997年
破線のマリス野沢尚
『破線のマリス』の表紙
野沢尚 著

首都テレビの報道局で、ニュース映像の編集を担当する遠藤瑶子。映像の見せ方ひとつで視聴者の受け止め方を変えられる彼女の編集は、局内でも評価されていました。ところが、ある事件の映像をめぐって、瑶子自身が思いもよらない罠にはまっていきます。

第42回
1996年
左手に告げるなかれ渡辺容子
『左手に告げるなかれ』の表紙
渡辺容子 著

八木薔子は、社内での恋愛が明るみに出て証券会社を辞め、今はスーパーやデパートで万引きを見張る保安士として働いています。ある日、かつての交際相手の妻が殺され、薔子に疑いがかかります。残されていたのは、謎めいた「ダイイングメッセージ」でした。

第40回
1994年
検察捜査中嶋博行
『検察捜査』の表紙
中嶋博行 著

横浜の高級住宅街で、大物の弁護士が拷問を受けたうえ殺されます。捜査にあたるのは、横浜地検の新任の女性検事・岩崎紀美子。事件を追ううちに、弁護士の世界の内側と、過去のある事件が浮かびあがってきます。現役の弁護士が書いたリーガルサスペンスです。

第37回
1991年
連鎖真保裕一
『連鎖』の表紙
真保裕一 著

元・食品衛生監視員の羽川は、親友の不可解な死をきっかけに、ある不正を追いはじめます。浮かびあがってきたのは、検査をすり抜けて持ちこまれる輸入食品の横流しでした。食の安全をめぐる、真保裕一さんのハードボイルド・ミステリーです。

1980年代 12作

第31回
1985年
放課後東野圭吾
『放課後』の表紙
東野圭吾 著

舞台は私立の女子高校、精華女子高校です。生徒指導の教師が、校内の更衣室で青酸による中毒で死んでいるのが見つかります。「マシン」とあだ名される冷静な数学教師・前島は、自分も命を狙われていると感じながら、事件の真相を探ります。

第29回
1983年
写楽殺人事件高橋克彦
『写楽殺人事件』の表紙
高橋克彦 著

江戸時代、わずか10か月ほどの間に多くの役者絵を残して姿を消した浮世絵師・東洲斎写楽。その正体をめぐる謎を追う大学の助手・津田のまわりで、浮世絵の世界の人々が次々に殺されていきます。美術史の謎と、現代の事件が絡み合う長編です。

第28回
1982年
焦茶色のパステル岡嶋二人
『焦茶色のパステル』の表紙
岡嶋二人 著

東北の牧場で、競馬評論家の大友隆一と牧場長が撃ち殺され、サラブレッドの母子まで銃で撃たれます。夫の死に疑問を抱いた妻の香苗は、友人の芙美子とともに真相を追いはじめます。やがて2人は、競馬の世界を揺るがす秘密にたどり着きます。

第26回
1980年
猿丸幻視行井沢元彦
『猿丸幻視行』の表紙
井沢元彦 著

百人一首にも名前のある伝説の歌人・猿丸大夫。その正体と、「いろは歌」に隠された暗号をめぐる歴史ミステリーです。友人の不可解な死をきっかけに、若き日の民俗学者・折口信夫が謎解きに挑みます。

1970年代 10作

第19回
1973年
アルキメデスは手を汚さない小峰元
『アルキメデスは手を汚さない』の表紙
小峰元 著

1970年代のある高校。女子生徒の美雪が「アルキメデス」というひと言を残して亡くなります。その後、同級生の毒殺未遂や行方不明が続き、事件の裏にある若者たちの秘密が浮かびあがってきます。青春ミステリーの先がけと言われる作品です。

受賞作なし:第17回(1971年)

1960年代 9作

受賞作なし:第14回(1968年)、第6回(1960年)

1950年代 3作

本屋大賞でも上位に入った江戸川乱歩賞受賞作

書店員が選ぶ本屋大賞と、まだ世に出ていない原稿から選ぶ江戸川乱歩賞。選ぶ人も基準も違う2つの賞で、どちらにも名前が挙がった作品です。

直木賞とダブル受賞した江戸川乱歩賞受賞作

江戸川乱歩賞とは

江戸川乱歩賞は、江戸川乱歩の寄付をもとに1955年に始まり、日本推理作家協会が選んでいる賞です。第3回からは、まだ発表されていない長編ミステリーを募集する新人賞になり、多くの作家がこの賞からデビューしました。第1回は中島河太郎の『探偵小説辞典』、第2回は早川書房の「ハヤカワ・ポケット・ミステリ」の刊行に贈られたため、この一覧は第3回から載せています。このページでは、受賞作を新しい順に年代ごとに並べています(受賞作なしの回が4回あります)。2000年以降の作品を中心に、短い紹介を付けました。

受賞作・回・年は、日本推理作家協会の「江戸川乱歩賞一覧」で確かめました(2026年9月27日)。Kindle版の有無は同じ日にAmazonで確認したもので、変わることがあります。

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