「あなたの幸せはおいくらですか」——この問いをぶつけられて、すぐに答えられる人は少ないと思います。この作品はまさにその問いをめぐる物語です。
主人公は、昼は図書館司書、夜はパン工場で働く一男(かずお)。ある日、宝くじで3億円という大金を手にします。突然のことに戸惑った一男は、学生時代の親友で今は大富豪になっている九十九(つくも)を訪ねて相談することにします。しかし九十九は、お金と幸せについての答えを教えると言い残したまま、その3億円ごと姿を消してしまいます。一男は、九十九に関わりのあった人物たちを訪ね歩きながら、失われた3億円の行方と、自分自身の生き方に向き合っていくことになります。
紹介している人が指摘していたのは、この作品が刊行当初、書店のビジネス書・自己啓発本のコーナーに置かれていたことです。単なる小説として読むより、お金と幸せについて考えさせる一冊として受け止められていた、という紹介のされ方でした。「人生に必要なものは、勇気と創造力と、ほんの少しのお金」というチャップリンの言葉が、この物語の内容とぴったり重なる、と印象に残った一文として挙げている人もいました。
一方で、宝くじで3億円が当たるという設定や、次々に登場する突拍子もない人物たちについて、「現実にはありえないだろう」という声もあったと紹介されています。そうした点は一種のファンタジーとして読むと楽しめる、という受け取り方が示されていました。
リアリティをどこまで求めるかで評価が分かれそうです。ある紹介者は、賛否両論があることを認めたうえで、お金に対する一つの考え方を提示するファンタジーとして読むのがおすすめだと述べていました。
ペキョの小説紹介とかが、お金と幸せについて考えさせられた一冊として、印象に残った一文とあわせて紹介しています。
JAPANIVISTAは、賛否両論あるという点にも触れながら、ファンタジーとして楽しむ読み方を薦めていました(再生回数は2026年9月時点)。