小学生の頃、同じ野球チームだった二人の男が、二十代後半で再会します。伊藤俊と井ノ原悠。それぞれ別々の道を歩んできた二人が、ひょんなことから一攫千金のチャンスに巡り合い、世界を揺るがす危険な謎に迫っていく——そんな物語です。
紹介している人が挙げていたのは、二人が偶然手に入れてしまう「あるもの」をめぐる展開です。それは水であり、同時にスマートフォンに保存された情報でもある。その水は、東北の山形県・蔵王の五色沼にまつわる、立ち入り禁止区域の秘密とつながっていて、かつて「村上病」という感染症が流行したという、架空の歴史が絡んできます。今読むと新型コロナウイルスの流行と重なって見える部分が多く、この時期にこれを書き上げていたことに驚かされた、と語られていました。
五百ページを超える大作ですが、先の見えない展開に次々と引き込まれ、あっという間に読み終えた、という感想もあります。中心となる二人の対照的な性格や、程よい距離感でのやり取りが、まるで映像を観ているかのように浮かんでくる、という評価です。二人に同行する犬もいい味を出していて、地の文に差し込まれる犬のツッコミや冷静な眼差しに、思わずくすりとする場面もあると紹介されていました。
物語のタイトルにもなっている「キャプテン・サンダーボルト」という名前は、終盤で明かされる、架空の戦隊シリーズの名前がもとになっています。シリアスな謎解きとユーモアの両方が、最後まで見事に拾い上げられている、と語られていました。
見た範囲では、評価が大きく割れる点は出てきませんでした。異なる作風で知られる二人の作家の合作という点について、どちらがどこを書いたのか判別がつかないほど自然に融合している、という評価が一致していました。
虹色ライダーが、物語の背景にある架空の感染症の設定と、現実の出来事との重なりについて詳しく語っています。
BookTV358は、二人の主人公のキャラクターと、同行する犬の存在感まで含めて紹介していました(再生回数は2026年9月時点)。