「SIDE A」「SIDE B」という二部構成になっていて、両編とも、小説家であるパートナーを献身的に支える配偶者の物語です。どちらも、死を宣告された相手とどう向き合うかが、優しく感動的に描かれている、と紹介されていました。
SIDE Aでは、複雑な思考をすればするほど脳が劣化し、やがて死に至る「知性尿劣化症候群」という不治の病に冒された妻と、それを支える夫が描かれます。夫は同僚だった彼女の小説の才能に気づき、専業小説家になることを勧めた張本人でした。妻の発病後、思考を止めれば病の進行を遅らせられるにもかかわらず、彼女は夫のために小説を書き続けることを選びます。紹介している人は、この結末に強く心を動かされた、と語っていました。
SIDE Bは、SIDE Aを書いた小説家自身の物語という構成になっています。感動的なSIDE Aの余韻が残るなかで読み進めると、冒頭で少し戸惑いを覚えた、という感想もありました。それでも、命が尽きる間際までお互いを支え合う関係が描かれる点はSIDE Aと同じで、最後の数ページには、読者の予想を覆すどんでん返しが用意されている、と紹介されていました。
作品を通して、登場人物には名前がつけられていません。読者それぞれが自分なりの人物像を思い描きながら読んでほしい、という作者からのメッセージではないか、という受け止め方が語られていました。
SIDE AとSIDE Bをどちらから読むかによって、印象が変わる作品です。ある紹介者は、SIDE Aの余韻があまりに大きく、続けてSIDE Bを読んだときに戸惑いを覚えた、と率直に語っていました。
オトメニア チャンネルが、SIDE AとSIDE Bそれぞれのあらすじと、最後に用意されたどんでん返しについて詳しく紹介しています(再生回数は2026年9月時点)。