フランスの画家アンリ・ルソーが描いた『夢』という作品。その本物とまったく同じような、もう一つの絵が見つかった——そこから物語が動き出す、絵画ミステリーです。キュレーターの主人公が、その絵が本物か偽物かを見極めるよう依頼され、ルソーが生きた時代の歴史を紐解いていく、という筋書きです。
紹介している人は、美術評論家の山田五郎さんがYouTubeでこの作品を薦めていたことをきっかけに読んだ、と語っていました。西洋美術の知識がまったくない状態で読むと、少し入り込みにくいかもしれないという指摘もありましたが、ルソーやピカソなど実在した画家の作品名が次々と出てくるので、分からない部分を調べながら読み進める楽しみ方もできる、と紹介されていました。
ニューヨーク近代美術館や、日本の原美術館といった実在の名称を扱いながら、フィクションの部分とうまく混ざり合っている構成が評価されていました。読み進めるうちに、最初に張られていた伏線が最後につながっていく、どんでん返しの展開があり、そこにとても感動した、という感想もありました。
貧しく、作品もまったく売れなかったけれど、情熱にあふれていたというルソーの人物像が、史実にある程度基づいて描かれている点も、この小説の魅力として語られていました。読み終えたあと、改めて西洋美術そのものへの関心が深まった、という感想です。
美術の予備知識の有無で、読みやすさが分かれます。紹介している人自身、解説動画で基礎知識を得たうえで読んだことが、読みやすさにつながったと述べていました。
道民ラジオが、美術評論家・山田五郎さんの解説動画をきっかけに読んだ経緯から、フィクションと史実がどう組み合わさっているかまで、詳しく紹介しています(再生回数は2026年9月時点)。