実際に起きた大量殺人事件「河内十人斬り」をモチーフに、著者独特の言語感覚で描かれた大作です。人はなぜ人を殺すのか、というテーマに、主人公・熊太郎の生涯を通して迫っていく作品として紹介されていました。
紹介している人は、2000年代に読んだ本のなかでも出色の一冊だと評価していました。単行本で700ページ弱、文庫本で850ページに及ぶ大著でありながら、一気に読ませる力があると語られています。ページをめくるごとに泣けて、笑えて、憤って、それでいて一緒に喜べる——そんな感情の振れ幅の大きさが魅力だと紹介されていました。
熊太郎という人物について、自分自身のようでもあり、身近な誰かのようでもあり、読むのが苦しかったという率直な感想も語られていました。それでいて文体そのものは独特の可笑しみを帯びていて、苦しみながらも思わず吹き出してしまう場面があるという、この作品ならではの読み味が紹介されていました。芸人の又吉直樹さんが自著のなかで、何度も読み返したくなる作品として本作を挙げていたことをきっかけに手に取った、というエピソードも語られていました。
見た範囲では、複数の受け止め方を比較できるだけの材料は集められなかった。実在の事件をモチーフにした重いテーマを、著者特有の可笑しみのある文体でどう受け止めるかで、印象は変わりそうです。
BookTV358が、又吉直樹さんが繰り返し読み返したくなると語っていたことをきっかけに手に取ったエピソードとともに、本作の魅力を紹介しています(再生回数は2026年9月時点)。この作品について語っている動画は、探した範囲では多くありませんでした。