「お嬢さんよかったら、僕を拾ってくれませんか。噛みませんしつけのできた良い犬です」——ゴミステーションの前でうずくまっていた男性を、通りすがりに見つけた女性が思わず声をかけたところから、物語が始まります。体調を崩していたその男性を介抱するうち、なんだかんだあって同居生活が始まる、という筋書きです。
同居することになった男性は、家事万能でありながら、重度の植物オタクでした。道端に生えている草を「雑草」と呼ぶと、「雑草という植物はない」と訂正されるほど、あらゆる植物や果物に精通している人物です。もともと植物に興味のなかった女性も、一緒に暮らしながら話を聞くうち、少しずつ植物への関心を深めていく——そんな、ほのぼのとした恋愛小説として紹介されていました。
紹介している人が強調していたのは、有川浩さんの筆力の高さでした。世の女性を虜にする男性像を描くのが非常にうまく、完璧な理想の男性が描かれている、と評価しています。読者自身も、通勤・通学路に生えている草の名前をつい調べたくなるくらい、植物への興味を掻き立てられる作品だ、という感想もありました。巻末には、作中に登場する植物を使ったレシピも収録されているとのことです。
見た範囲では、はっきりと意見が割れる点は出てきませんでした。理想化された男性像をどう楽しむかという点で、読み方の切り口は変わりそうです。
Keita Booksが、出会いの場面から、作中に登場する植物のレシピまで、詳しく紹介しています(再生回数は2026年9月時点)。