進学も就職も決まらないまま、多田勇気という青年が卒業式を迎えてしまいます。卒業式当日、「クマ先生」とあだ名される熊谷先生に呼び出され、就職先が決まったことを告げられます。行き先は三重県西部にある林業研修——両親もすでに話を合わせていて、荷物まで用意されている。横浜育ちの勇気は、携帯電話も繋がらない山奥の村へ、不安を抱えたまま向かうことになります。
紹介している人は、この作品を新卒でこれから就職する人、林業に興味がある人、そして若手と一緒に働く立場の人に薦めていました。タイトルの「なあなあ」は、村の人たちが大切にしている言葉で、木を植えてから切るまでが百年単位の仕事である林業において、焦ってもしょうがない、ゆったりとしたペースで物事を進めていく、という地域の気質を表す言葉だと紹介されていました。
すぐには育たない木に対するこの林業へのリスペクトが、作品全体から強く伝わってくる、という評価です。都会では出会えなかった人や暮らし、仕事を通じて、勇気が少しずつ生きがいを見つけ、イキイキと輝き始めていく様子が描かれています。三浦しをんさんの筆力の高さで、読書が苦手な人でも一気に読めるほどスラスラ読める、という感想も語られていました。
見た範囲では、はっきりと意見が割れる点は出てきませんでした。都会育ちの読者ほど、勇気が感じる戸惑いに共感しやすいという指摘がありました。
ザ本屋さんチャンネルが、あらすじから「なあなあ」という言葉の意味、そして林業への敬意まで、詳しく紹介しています(再生回数は2026年9月時点)。