7歳、15歳、29歳。育った家庭がまったく違う2人の女の子が、偶然をきっかけに出会い、年齢を重ねるごとに再会と別れを繰り返していく物語です。小学生編・高校生編・大人編の3章立てで、それぞれの時代の2人の距離感がリアルに描かれている、という感想を見かけました。
裕福な家庭で習い事漬けの日々を送るゆずと、母親の独特な思想に振り回されながら生きる花音。育った環境も性格もまったく違う2人が、ふとした瞬間に強く惹かれ合っていく様子について、恋愛でも友情でもない、名前のつけにくい特別な結びつきとして描かれている、という受け止め方を見かけました。お互いに素直な気持ちをうまく言葉にできず、それがすれ違いや誤解につながっていく不器用さに、もどかしさを感じながら読んだ、という声もありました。
物語の後半、大人になった2人が和歌山を訪れる場面には、旅先の情景を味わうような楽しさもある、という感想もありました。帯にある「運命に導かれ、運命に引き裂かれる」という言葉どおり、出会いと別れを繰り返す2人の四半世紀を追いながら、結末をどう受け止めるかは読み手によって分かれる、という声も見かけました。
物語の結末の描き方については、感想がやや分かれていました。切なさの残る幕引きに強く心を動かされたという声がある一方、もう少し違う形の結末を期待していた、という感想もありました。
いちばん見られているのは、ちかつの書評動画で、直木賞候補作『同志少女よ、敵を撃て』と比較しながら読みどころが語られています。
このほか、朝日新聞社「好書好日」の著者インタビューも見て、このページをまとめました(再生回数は2026年9月時点)。