月をモチーフにした3つの物語を収めた作品集です。表題作「そして月が振り返る」は、大学教授として成功し、幸せな家庭を築いていた隆が、満月の夜にファミレスのトイレから席に戻ると、家族から「あなたは誰ですか」と言われてしまうという不気味な物語。世にも奇妙な物語を思わせる不穏な雰囲気に、一番引き込まれた、という感想を見かけました。
2作目「月景石」は、亡き祖母の形見である不思議な石を枕の下に入れて眠ると、月の世界へ入り込んでしまうという幻想的な物語。3作目の中編「残月記」は、満月の時期になると心身が躁状態になり、新月の頃には約3%の確率で死に至るという「月昂」という病を患った男の生涯を、独裁政権下の近未来日本を舞台に描いています。この病がまるで実在するかのような、説得力に満ちた語り口が印象的だった、という受け止め方もありました。
3編それぞれがまったく違う雰囲気を持ちながらも、月という共通のモチーフを通して壮大でありながらどこか身近に感じられる読み味を持っている、という評価が中心でした。著者の想像力の広がりに圧倒された、という感想も多く見かけました。
とくにはっきり分かれる点は見当たりませんでした。見た範囲では、3つの物語それぞれの雰囲気の違いと、月というモチーフの扱い方の巧みさを評価する声が中心でした。
いちばん見られているのは、紹介動画で、3つの物語それぞれのあらすじと魅力が詳しく語られています。
このほか、あらすじ・感想動画も見て、このページをまとめました(再生回数は2026年9月時点)。