いくつかのYouTubeの感想やインタビューを見ましたが、この本はまず「一気読みしてしまう」という声がとても多いです。550ページ近くある長編なのに、長さを感じなかった、一晩で読み切ったという人が何人もいました。
物語は、学校に行けなくなった中学1年生のこころが、ある日光る鏡に吸い込まれ、お城のような場所で自分と同じ年頃の7人と出会うところから始まります。願いを叶える鍵を1年かけて探すという設定で、集められた子どもたちはみんな、それぞれの理由で学校に居場所を見つけられずにいる子たちだった、という展開です。この「なぜ7人が集められたのか」「城を作っているのは誰なのか」という謎に引き込まれた、という感想が目立ちました。
著者の辻村深月さんは、インタビューで、学校に行きたくないという気持ちを抱えながらも表向きはうまくやっているように見える子が世の中には多いと話していて、実際に学校を休む・行かないという選択をした子たちを、自分には持てなかった勇気を持った子として描きたかった、と語っていました。いじめや不登校を経験した人ほど、この作品に強く共感している印象を受けました。
アニメ映画化(2022年公開)をきっかけに原作を読んだ、という人も多く見かけました。映画の感想でも、いじめる側・いじめられる側だけでなく、保護者や教師といった周囲の視点まで描かれている点が評価されていました。
| 論点 | 一方 | もう一方 |
|---|---|---|
| テーマ | いじめや不登校を経験した人ほど深く刺さる | 経験のない人が読んでも、伏線や謎解きの面白さで楽しめる |
| ジャンル | ファンタジー・ミステリーとして純粋に楽しめる | メッセージ性が強く、見る人によってはつらい記憶を呼び起こす |
見た範囲で、作品へのはっきりした否定は見つかりませんでした。
本屋大賞の受賞作は毎年ひと通り読んでいます。この作品は、学校に行けない子どもたちの気持ちに寄り添いながら、ミステリーとしての謎解きも楽しめる、両方の良さを持った一冊だと思います。
いちばん見られているのは、映画化のときの松竹チャンネルの本予告で、200万回以上再生されています。本の話としては、ポプラ社公式の刊行記念インタビューで著者本人が着想を語っていて、文学YouTuberベルさんの受賞直後の書評もよく見られています。
このほか、BSテレ東「あの本、読みました?」の著者出演回、すけこうのa.k.a.ヤングのアニメ映画の感想も見て、このページをまとめました(再生回数は2026年9月時点)。