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全国書店員が選んだ、いちばん売りたい本
同志少女よ、敵を撃て

同志少女よ、敵を撃て

逢坂冬馬 著 / 歴史

独ソ戦を舞台に、女性狙撃手となった少女の戦いを描く。アガサ賞W受賞の衝撃作。

読者の受け止め方

YouTubeの感想やインタビューをいくつか見て、読書メーターの感想も眺めてみました。この本について話す人は、だいたい同じ言い方で始めます。

「戦争ものだと思って身構えていたけれど、読み始めたら止まらなかった」。暗く説教くさい話になるのではと心配したが杞憂だった、著者はまずエンタメ小説を書きたかったのだと分かる、戦争ものが苦手でも専門用語が少なくて読めた。ミステリの賞を取った作品ですが、戦争冒険小説として読むほうがしっくりくる、と言う人もいました。

物語は、村を襲われて母を殺された少女セラフィマが、女性狙撃兵の訓練学校で育ち、スターリングラードの前線へ向かうまで。「復讐」から始まった彼女が「本当の敵とは何か」に向き合うまでの変化が主題だ、と話す人が多く、読書メーターでもよく出てくる言葉は「復讐」「狙撃」「女性兵士」でした。

「なぜ女性が兵士に?」という驚きから入る人もかなりいます。実在した狙撃手リュドミラ・パヴリチェンコが作中に出てくること、著者があとがきで挙げているノンフィクション『戦争は女の顔をしていない』との関係に触れている人もいました。

それから、デビュー作とは思えない、とみんな口をそろえます。アガサ・クリスティー賞を選考委員全員の満点で受けたデビュー作という話が何度も出てきて、「緩急の付け方と参考文献の溶け込ませ方がうまい」「登場人物一人ひとりの設定が緻密で物語に奥行きがある」「原稿用紙800枚の読み応え」といった話が並びます。

読み進めるうちに、ソ連対ドイツだけでなく、男性兵士と女性兵士、狙撃兵と砲兵といった別の対立が見えてくる、という読み方をしている人や、ドイツ側の視点も描くことで双方の悲惨さが伝わる、と話す人もいました。

分かれる点

論点一方もう一方
ジャンルミステリの賞だけれど、ミステリ要素は薄い「なぜ女性が兵士に」という問い自体がミステリ的な引きになっている
分量800枚の読み応えがある長い。ただしそれに見合う内容だという評価
読み方成長譚・冒険譚として楽しむ歴史の悲惨さを知る本として読む

見た範囲では、作品へのはっきりした否定は見つかりませんでした。

著者が語っていること

運営者の視点

本屋大賞の受賞作は毎年ひと通り読んでいますが、この作品は受賞作の中でも長いほうです。上のまとめの通り「重いのに読みやすい」ので、時間さえ確保できれば止まらずに進みます。

2022年の他のノミネート作

2022年の全12作品を見る →

同じジャンル「歴史」の大賞受賞作

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『同志少女よ、敵を撃て』をAudibleで聴く

『同志少女よ、敵を撃て』はAudibleの聴き放題対象で、再生時間は15時間34分です(2026年9月時点。対象は入れ替わることがあります)。受賞作の中では長いほうなので、通勤や散歩の時間を毎日使える人向きです。

ナレーターは青木瑠璃子さん。埼玉県出身の声優で、テレビアニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ』(2015年〜)の多田李衣菜役、『ウマ娘 プリティーダービー』(2018〜2023年)のエアグルーヴ役、『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』(2021〜2022年)の幸山ユキ役、『魔法使いの嫁』(2023〜2024年)の牧沢サクラ役などで知られています。ゲームでは『オクトパストラベラー』のテレーズ・コルツィオーネ役、『ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ』のマリン役、『アズールレーン』のシリアス・大鳳役、『ファイアーエムブレム エンゲージ』のマロン役。吹き替えでは海外ドラマ『グッド・ドクター』『ザ・ボーイズ』に出演しています。ゲーム実況のYouTubeチャンネル(登録者70万人超)でも知られ、ラジオ『シンデレラパーティー!』のパーソナリティも務めています。

本屋大賞の受賞作でAudibleにあるものの一覧は、ブログ「あの空の下」の本屋大賞の受賞作、Audibleで聴けるのは14作品にまとめています。2022年のノミネート10作は2022年本屋大賞:世界のグラデーションに気づく10冊で紹介しています。

Audible版『同志少女よ、敵を撃て』をAmazonで見る →

こんなところでも紹介されています

YouTubeで上位に出るのは、早川書房公式の文庫化・コミカライズの告知(数万回)と、日テレNEWSの受賞速報です。本の中身に踏み込んだものでは、文学YouTuberベルさんの候補作レビュー、本の問屋さんが出演した出版区のガチレビュー回、ミステリ作家・七尾与史さんの書評がよく見られています。

著者の逢坂冬馬さんの話は、作家の石田衣良さんが聞き手の著者の声 #11で、資料の読み込み方や女性の視点で描くと決めた理由を聞くことができます。

このほか、長月 秋とうふの本棚ブックマちゃんゆたかのアニメ監督見習いチャンネルこのこねこの本紹介チャンネルの感想と、読書メーターを見て、このページをまとめました(再生回数は2026年9月時点)。

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