26歳で若年性アルツハイマーと診断され、余命2年と宣告された青年。入院を勧める家族に内緒で、ピレネー山脈を旅しようと決意し、インターネットの掲示板で旅の同行者を募集します。返事をくれたのは、いつも黒い服を着て、自分のことをほとんど話さない、少し変わった女性でした。この2人がキャンピングカーでフランスを旅するロードノベルです。
主人公と、彼女とはほとんど男女の関係にならないまま、あちこちを巡りながら食事を作ったり、美しい景色を見に行ったりする日々が丁寧に描かれていて、フランスの風景が目に浮かぶような文章だ、という感想をよく見かけました。アルツハイマーの症状が最初の1年はほとんど出ない、という設定もあって、悲壮感よりも旅そのものの豊かさが印象に残る、という声が多くありました。
物語の中には、フランスの作家の言葉が随所に引用されていて、「美しさとは見たものの中にあるものではなく、それを見る目の中にある」という一節が印象的だった、という感想もありました。読み終えたあとは悲しさよりもすがすがしい気持ちに包まれる、いかに死ぬかを描きながらいかに生きるかに気づかせてくれる再生の物語だ、という受け止め方が目立ちました。
とくにはっきり分かれる点は見当たりませんでした。見た範囲では、上下巻で分厚い作品ながら、読み出したら止まらないという声が中心でした。
いちばん見られているのは、oricon -Japanese entertainment newsの授賞式の様子で、著者からのビデオメッセージと翻訳者・山本知子さんの受賞スピーチを見ることができます。
本の感想では、STVラジオ公式チャンネルのようへいの時短ブッククラブが「愛に満ちた再生の旅」として本作を丁寧に紹介しています。
このほか、ほりさわりえ議員TVの読書感想も見て、このページをまとめました(再生回数は2026年9月時点)。