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全国書店員が選んだ、いちばん売りたい本
熟柿

熟柿

佐藤正午 著 / ヒューマン

轢き逃げの罪を背負い、息子を求めて流れていく女の孤独な逃避行。佐藤正午が紡ぐ罪と愛の物語。

読者の受け止め方

親戚の葬儀の帰り、大雨の夜に運転していた主人公・香里は、酔って眠る夫を助手席に乗せたまま老婆をはねてしまいます。しかもそのとき香里は妊娠中だった——そんな始まり方に、読んでいて苦しくなった、という感想をよく見かけました。

服役中に出産し、生まれたばかりの息子を抱く間もなく夫に親権を奪われ、出所後も息子に会えないまま17年が過ぎていく、という展開について、子育て中の人ほど「自分だったら耐えられない」と重ねて読んでいる様子がうかがえました。

タイトルの「熟柿」は、熟した柿が自然に落ちるのを待つように、気長に時期が来るのを待つ、という意味だと紹介されていました。著者・佐藤正午さんはこの作品で中央公論文芸賞も受賞していて、静かで距離感のある文章が持ち味だ、と語る人が複数いました。

一方で、読み終えたあとの感想は割れていました。伏線がきちんと回収されないまま終わる点に不満を感じた人もいれば、主人公が「言えばいいのに言えない」場面が多く共感しきれなかった、という人もいました。それでも、17年という時間を丁寧に描いた筆力そのものは評価する、という声が目立ちました。

分かれる点

論点一方もう一方
読後感静かで美しい文章に心を揺さぶられた読み進めるのがつらく、重すぎると感じた
終わり方最後まで希望を残す構成に余韻がある伏線が回収されないまま終わり、物足りない
主人公への共感罪を抱えながら生きる姿に胸が苦しくなった「言えばいいのに言えない」場面が多く共感できなかった

著者が語っていること

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こんなところでも紹介されています

いちばん見られているのは、ゆる読書チャンネル【ほたてのほったて小屋】の感想動画で、ひき逃げをめぐる罪と、我が子に会えない母の苦しさが率直に語られています。

本の紹介では、Enjoy booksの対談形式の紹介が、著者の文章の距離感の取り方や「熟柿」という言葉の意味を丁寧に解説していて、朝活ガチ勢44歳サラリーマン365日毎日ラジオの感想は、あらすじを詳しく追いながら「伏線回収して欲しかった」という率直な不満も語っています。

このほか、小説冒険チャンネルの解説動画も見て、このページをまとめました(再生回数は2026年9月時点)。

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