小学生たちを主人公にした5つの短編を収めた作品集です。表題作「逆ソクラテス」をはじめ、大人が持つ常識や偏見、決めつけに、子供たちの視点から真っ向から立ち向かっていく物語が並びます。「悪いことをすれば法律で罰せられる。スポーツにもルールがある。だけど、そのルールブックには載っていないずるいことや意地悪なこともある。人が試されるのは、大体ルールブックに載っていない場面だ」という一節が特に印象に残った、という感想を見かけました。
5編のうち最初の2編は2012年に書かれ、残る3編は今回の刊行にあたって新たに書き下ろされたもので、その間の年月の分だけ作風の空気感が少し違って感じられる、という指摘もありました。中でも2作目「スロウではない」に登場する先生のキャラクターが印象的で、この物語がいちばん好きだという声もありました。
銀行強盗や死神といった特徴的なキャラクターが登場する著者のこれまでの作品とは異なり、派手などんでん返しよりも、小学生の視点だからこそ書ける、制約された言葉の中での丁寧な物語運びが際立っている、という受け止め方が中心でした。難しい表現が少なく、小学生から大人まで幅広い世代が読める内容になっていて、著者の作品を普段読まない読者にもすすめやすい1冊として評価されていました。
とくにはっきり分かれる点は見当たりませんでした。見た範囲では、小学生の視点から大人社会の理不尽さを描く構成と、読後感の良さを評価する声が中心でした。
いちばん見られているのは、書評動画で、5つの短編それぞれの魅力と、作品全体の読後感の良さが詳しく語られています。
このほか、紹介動画も見て、このページをまとめました(再生回数は2026年9月時点)。