家族が子どもに殺されたように見える、痛ましい事件が続きます。刑事、高校の教師、家族の相談にのる相談員など、立場の違う人たちの視点から、事件の真相と家族の闇に迫っていく長編です。受賞したのは1995年に出たこの単行本で、のちに著者が大きく書き直し、5部作の文庫版として出し直しました。
ページが進むにつれて緊張が高まっていく、という感想があります。登場人物の心の描き方がすばらしい、読みごたえがある、という声も並びました。家族が抱える問題を、真正面から扱っている点に引かれた人もいます。
残酷な場面が多く、とくに動物がひどい目にあう場面はつらかった、という声があります。犯人の見当が早くつくのでミステリーとしては弱い、と感じた人もいました。登場人物がみな重いものを抱えていて、読んでいて苦しくなるかもしれません。
ブクログでは単行本だけで470人以上が本棚に登録しています。文庫版は「幻世の祈り」から始まる5冊です。
受賞作・回・年は新潮社の「山本周五郎賞 過去の受賞作」によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。