近所に、いつもむらさきのスカートをはいている女がいる。語り手の「わたし」は、その女のことが気になって仕方がありません。友だちになりたい一心で、「わたし」は女が自分と同じ職場で働くように、こっそり仕向けていきます。
ページをめくる手が止まらなかった、という感想がとても多い本です。「わたし」はむらさきのスカートの女のことを細かく観察して語りますが、読み進めるうちに、どうもおかしいのは語り手のほうではないか、と思えてくる。「不穏なんだけど、可笑しい」という言い方がぴったりで、怖さと笑いが同時にやってくる感覚を楽しんだ人が多いようです。
何が言いたいのか分からなかった、はっきりした説明や結末がなくてもやもやした、という声もあります。人のあとをつけ回すような語り手の行動に抵抗を感じた人もいました。短いので、一気に読んで、誰かと感想を話したくなる本です。
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受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。