週刊誌の編集長カワバタは、大物政治家のスキャンダルを追っています。そのさなかに現れたグラビアの女性との関係をきっかけに、彼の人生は大きく揺らぎはじめます。物語の合間に、経済や哲学の話がたっぷり書きこまれた上下巻の長編です。
権力とメディアの関係を正面から描いている、という感想があります。経済学の考え方が小説に組みこまれていて勉強になった、という人もいました。一人の人間が考えたことを、正直に書き残したような小説だ、と受け止めた声も目立ちます。
評価ははっきり分かれています。登場人物の名前がカタカナで覚えにくく、物語と議論が入りまじって読みにくい、という感想が多くありました。理屈っぽさや性的な描写についていけなかった、という人もいます。筋の面白さより、主人公の思索につきあう本だと思って読むほうがよさそうです。
ブクログでは上巻だけで1,100人以上が本棚に登録しています。
受賞作・回・年は新潮社の「山本周五郎賞 過去の受賞作」によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。