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作家が選ぶ、エンターテインメント小説の賞
極楽征夷大将軍

極楽征夷大将軍

垣根涼介 著 / 文藝春秋

やる気がなく、流されるように生きる足利尊氏が、なぜか天下を取っていく室町幕府の始まりを、弟の直義と執事の高師直の目から描きます。

読者の受け止め方

室町幕府を開いた足利尊氏の一生を描いた長編です。ただし、尊氏本人の目からではなく、弟の直義と、足利家の執事・高師直の二人の目から、交互に語られていきます。鎌倉幕府を倒し、室町幕府を立ち上げ、やがて身内どうしの争いへ。少年時代から亡くなるまでの尊氏の姿が、二人の目を通して浮かび上がります。

いちばん語られているのは、尊氏という人物の新しさです。やる気がなく、使命感もなく、何にも執着しない。そんな人がなぜか周りに好かれ、天下を取ってしまう。そのふしぎさに引き込まれた、という感想がとても多いです。振り回される直義と師直の苦労や、三人の関係の描き方もいい、という声が並びます。

分かれる点

2段組みで550ページほどある、とても長い本です。読み終えるのに時間がかかった、登場人物が多くて歴史に詳しくないと追いにくい、という声があります。後半の内輪もめが少し長く感じた人もいました。文庫版は上下巻に分かれているので、そちらから入るのもいいと思います。

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受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。

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