豊後の羽根藩。若い藩士の檀野庄三郎は、ある失態の罰として、山あいの村に幽閉されている元郡奉行・戸田秋谷の見張りを命じられます。秋谷は7年前、前藩主の側室と通じたという罪で、藩の歴史をまとめる仕事と、10年後の切腹を命じられていました。残された時間はあと3年。庄三郎は秋谷の家族と暮らしながら、事件の真相に近づいていきます。
評価の高い本で、死を前にしてなお誠実に生きる秋谷の姿に心を打たれた、という感想が並びます。静かな話なのに、深く長く心に残る。家族と過ごす日々の穏やかさがあるからこそ、終わりに向かう時間が胸に迫る、と感じた人が多いようです。
展開が予想どおりだった、話ができすぎている、という声もあります。理不尽な処分にあらがわず受け入れる秋谷の生き方に、どうしても共感できなかった、という人もいました。武士の矜持を描いた時代小説が好きな人には、ど真ん中の一冊です。
ブクログでは4,000人以上が本棚に登録していて、評価は4点台です。映画化もされました。
受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。