フィリピンのセブ島で祖父と暮らす13歳の少年トシオ。島の奥にある「虹の谷」をめぐって、ゲリラと権力者たちの争いが続いています。トシオは大人たちの思惑に巻き込まれながら、谷へ通い続けます。
分厚い本なのに一気に読ませる、わくわくしながら読めた、という感想が多い冒険小説です。少年の心の動きの描き方がうまい、トシオが成長していく話として胸を打たれた、という声が並びます。フィリピンの土地の空気や、そこで暮らす人たちの姿を、丹念に取材した手触りがある、と感じた人もいました。
主人公が子どもなので、大人たちの前でどうすることもできない場面が多く、そこにもどかしさを感じた人もいます。流れに乗りきれなかった、という声もありました。上下巻の長い話なので、冒険ものに浸りたいときに向いています。
ブクログに感想が寄せられています。第123回は、金城一紀『GO』との同時受賞でした。
受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。