会社の出向で岩手に移り住んだ今野は、職場で知り合った日浅と、釣りをしたり酒を飲んだりしながら親しくなっていきます。ところが日浅は突然会社を辞め、やがて東日本大震災のあと、行方が分からなくなってしまう。日浅を探すうちに、今野は彼の知らなかった一面にふれていきます。
いちばん多く褒められているのは、風景の描写です。川の流れや森の濃い匂いまで伝わってくるようで、釣りの場面の美しさに引き込まれた、という声がたくさんあります。薄い本なのに密度が濃い、何を書かないかの選び方がうまい、という感想もありました。
終わり方が唐突で、すっきりしなかった、という声は多めです。日浅の人となりにがっかりした、主人公に共感しにくかった、という人もいました。書かれていないことを想像しながら読むのが好きな人に向いている作品です。
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受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。