クラスの余り者同士のハツと、アイドルに夢中な同級生・にな川の、友情とも恋ともつかない関係を描いた作品。綿矢りさは19歳で、芥川賞の史上最年少の受賞者になりました。同時受賞の金原ひとみも20歳で、若い2人の受賞が話題になりました。
高校1年生のハツは、クラスになじめずにいます。同じように余りものになっている男子・にな川が、あるファッションモデルの熱心なファンだと知ったハツは、にな川の部屋に招かれる。ハツの中に芽生えるのは、恋とも友情とも違う、もっとねじれた気持ちでした。作者の綿矢りささんは19歳でこの作品で芥川賞を受け、史上最年少の受賞者になりました。
「さびしさは鳴る」という冒頭の一文を覚えている人が本当に多い本です。思春期の孤独や、自分でもうまく説明できない感情を、みずみずしい言葉で描いている、という声が並びます。題名の「蹴りたい背中」という言い方が絶妙だ、という人もいました。ひりひりと痛い思春期の話、という受け止め方です。
ハツやにな川の行動がよく分からなかった、話がつかみにくい、という声もあります。学生時代に似た経験があったかどうかで、共感の度合いが大きく変わりそうです。
ブクログには1,300件を超える感想が寄せられています。第130回は、金原ひとみ『蛇にピアス』との同時受賞でした。
受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。