東京で一人暮らしをしている「わたし」のもとに、大阪から姉の巻子と、その娘の緑子がやってきます。ホステスとして働く巻子は、豊胸手術を受けたいと言い出していて、そのための東京行きでした。一方の緑子は、もう長いこと母親と口をきかず、言いたいことはノートに書いて伝えています。3人の、夏の3日間の話です。
まず語られるのは、独特の文体です。句点をあまり打たず、読点でどこまでも長くつなげていく大阪弁まじりの文章。それが読みにくいと感じた人も多い一方で、読み手をからめとっていくような不思議な魅力がある、と感じた人もいます。女性の体をめぐる話や、母と娘の複雑な気持ちの描き方に心を動かされた、という声も多く、最後の卵の場面が強く印象に残った人がたくさんいます。
文体になじめず、最後まで入り込めなかった、という声ははっきりあります。話としての目新しさは感じなかった、という人もいました。のちに長編『夏物語』として書き直されているので、読み比べるのも面白いかもしれません。
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受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。