15世紀のフランス。神学を学ぶ若い修道僧の「私」は、ある書物を探して南フランスの村を訪れます。そこで錬金術師と出会い、やがて村で、異形の者が火あぶりにされる場面に立ち会うことになる。その瞬間、空では日蝕が始まっていました。作者の平野啓一郎さんは、京都大学の学生だった23歳のときにこの作品で芥川賞を受けています。文庫では「一月物語」と一冊になっています。
20代でこれを書いたとは思えない、という驚きの声が多い本です。知識の深さと表現の力、とくに日蝕の場面の美しさと衝撃を挙げる人がたくさんいます。はじめは読みにくい文体も、読み進めるうちにそのリズムに引きこまれていった、という声もありました。
難しい漢字が多く、古めかしい文体がとにかく読みにくい、という声は少なくありません。お経を読むような苦行だった、と書いている人もいました。挑戦するつもりで、辞書を片手にゆっくり読むのが合っている作品です。
ブクログに感想が寄せられています(『日蝕・一月物語』新潮文庫版)。
受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。