作家の「私」のもとに、読者から一通の手紙が届きます。住んでいるマンションの部屋で、何かを畳の上で擦るような音がする、という内容でした。調べていくと、同じ土地に建つほかの住まいでも妙なことが起きていて、「私」は土地の過去へとさかのぼっていきます。著者本人を思わせる語り手が、記録を積み重ねていく形で書かれています。
派手に驚かせるのではなく、じわじわ怖くなる本として読まれています。実話ではと思わせる記録のような書き方がリアルだった、という感想が多く、読み終えたあとも家の音が気になった、という人もいました。「穢れ」が伝わっていくという発想が見事だ、という声も目立ちます。
後半は怖さより調査の話が中心になるので、単調に感じた人もいます。登場人物が多く、誰が誰だか分からなくなった、という声もありました。はっきりした恐怖の場面を期待すると、物足りないかもしれません。2016年に映画になりました。
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受賞作・回・年は新潮社の「山本周五郎賞 過去の受賞作」によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。