6つの短編が入っています。パティシエの秘書、仏像の修復師、大学の夜間部の学生、国連の難民支援の職員、会社員、犬の保護のボランティア。仕事も立場もばらばらですが、自分にとって大切なもののために、懸命に生きる人たちの話です。
「どれも面白い」「いろんな世界をよくここまで書き分けられる」と驚く声が多い短編集です。好きな話としては「守護神」がよく挙がり、徒然草や伊勢物語をめぐるやりとりが楽しかった、という人がたくさんいます。表題作は、ほかの話に比べてずっと重く、深い。国際的な支援の現場で働く女性と、その元夫を描いた話で、この一編がいちばん心に残った、という声も目立ちます。
表題作とほかの話の重さに差があって、落差に戸惑った、という声があります。短編ごとの物足りなさを感じた人もいました。一日一編ずつ読んで、それぞれの世界の違いを味わうのがおすすめです。
ブクログには1万人以上が本棚に登録しています。第135回は、三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』との同時受賞でした。
受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。