昭和30〜40年代の大阪の下町を舞台に、子どもの目から見た不思議な出来事を描く6つの短編です。表題作「花まんま」は、幼い妹がある日から、見知らぬ誰かの記憶を持っているようなことを言いはじめる話。ほかにも、幽霊や前世にまつわる、少しこわくて切ない話が並びます。
昭和の町の空気が懐かしい、子どものころの感覚を思い出した、という感想が多く見られます。こわいのにやさしい、「柔らかいホラー」という言い方をしている人もいました。好きな話としては「トカビの夜」や「摩訶不思議」がよく挙がっています。子どもたちの世界の外側にある、大人の事情や町の現実が、ふと顔を出すところに胸をつかれた、という声もあります。
泣ける話を期待していたら、思ったよりホラーの色が強かった、という声があります。こわさが苦手な人には合わないかもしれません。逆に、少しひんやりした話が好きな人にはぴったりの短編集です。
ブクログでは3,000人以上が本棚に登録しています。表題作は映画化もされました。
受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。