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新人の純文学に贈られる賞
この世の喜びよ

この世の喜びよ

井戸川射子 著 / 群像

ショッピングセンターの喪服売り場で働く女性と、フードコートに通う少女の交流を、「あなた」と呼びかける形で描いた作品です。

読者の受け止め方

ショッピングセンターの喪服売り場で働く穂賀が主人公です。その場所は、娘たちがまだ小さかったころ、よく一緒に過ごした場所でもありました。フードコートに通ってくる15歳の少女と知り合い、言葉にしきれない気持ちが二人のあいだを行き来します。語りは「あなた」という二人称で進みます。表題作のほかに「マイホーム」「キャンプ」も入っています。

好きだという人がまず挙げるのは、詩のような文章です。井戸川射子さんはもともと詩人で、頭の中の考えが流れるように書かれていく感じが自然で心地いい、という声があります。いまの出来事と、子育てをしていたころの記憶がふっと重なる瞬間に、胸をつかれた人もいました。

分かれる点

好みがかなり分かれる本です。「あなた」と呼びかけられ続けることに違和感があった、読点が多くて読みにくい、話がどこに向かうのか分からなかった、という声も目立ちます。筋を追うより、文章の手触りを味わう本だと思って読むのがよさそうです。

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こんなところでも紹介されています

ブクログに感想が寄せられています。第168回は、佐藤厚志『荒地の家族』との同時受賞でした。

受賞の回・出版社(掲載誌)は日本文学振興会の受賞者一覧によります。感想のまとめは2026-09-27に確認したものです。

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